「管理人みなみ」による「超個人的」音楽アプリ サブスクリプション 配信アルバムレビュー ＃44 錆付くまで／宮下遊
錆付くまで／宮下遊
配信開始日：2021年1月20日
収録曲
1.エンドゲエム
2.悪夢のララバイ
3.es
4.アノニマス・エゴイズム
5.君を論じたい
6.アート
7.Tisa
8.カトリーナ
9.ダリア
10.Coquetterie dancer
11.ハチェット
12.輪廻転生
超個人的「全体レビュー」
宮下遊、約2年ぶりのサードアルバム『錆付くまで』。自身が作詞・作曲した「Tisa」、先行で配信されていた人気作曲家やボカロPとのコラボ曲、syudou「悪夢のララバイ」、てにをは「君を論じたい」、煮ル果実「Coquetterie dancer」を含む全12曲収録。 宮下遊もそうであるように“歌ってみた”や”ボカロ”と言ったネット文化から出てきたアーティストを聞くといつも驚かされるのが、楽曲の自由な発想である。今まで当たり前のようにあったJ-POPの概念をいともたやすく壊してくれるから非常に面白い。彼の魅力を一言で表すのは難しいが私が思う彼の魅力は”声の艶”である。囁くようにボソッと歌っているのだが、声色で様々な変化をつけており、歌うと言うよりも”演じている”と言ったほうが近いのかもしれない。まるでおとぎ話の世界に入り込んだような、ミュージカルを見ているかのような没入感に襲われる。その声という武器によって様々な楽曲提供者とのコラボにより完成しているはずの今作はあたかも一つの物語が最初からあったかのように違和感なくまとまっているのが驚きである。先行配信されている動画を見るとテロップ、アニメーション付きで見たほうがよりその世界観にどっぷりと浸かることができるのではないだろうか。今作は歌い手としてだけでなく全てをプロデュース出来る彼ならではの魅力の詰まった非常に完成度の高いアルバムなのではないだろうか。
超個人的「BEST3」
No.1：4.アノニマス・エゴイズム
この曲は今作では比較的ボカロ曲に馴染みのないロック好きやバンド好きにもわかりやすい曲ではないでしょうか。いわゆるビッグビートによるデジロックサウンドにダークヒーロー的な歌が絡み合う曲。そこからのキャッチーなサビも含め非常に完成度の高い曲ですね。
No.2：6.アート
ジャズやシティポップと言った曲調にビッグバンド的な要素が盛り込まれたような曲で、いわゆるTBやTR系のビヨンビヨン言うベース音がツボを押さえていて気持ちいい曲ですね。宮下によるボーカルも低音から高音まで非常に艶のある彼らしい魅力を堪能できる1曲です。
No.3：7.Tisa
イントロで逆回転風サウンドからの高速リムショット、そこからクローズハイハットの連打と一貫したミュート系のドラムが非常に印象的な曲。囁きやあえてフラット気味な歌も含めて第一声を聴いただけで彼の方向性が色濃く出ている曲だと妙に納得出来る曲ですね。No.1スルメ曲
音楽アプリ無料版 掲載有無
Amazon Music：有
Spotify：有（但し曲順リストなし）
AWA：有（全曲）
YouTube Music：有（5、10曲目のみ）
LINE MUSIC：有（全曲）
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