「管理人みなみ」による「超個人的」音楽アプリ　サブスクリプション　配信アルバムレビュー　＃24 別世界旅行～A Trip in Any Other World～／THE COLLECTORS

別世界旅行～A Trip in Any Other World～／THE COLLECTORS

配信開始日：2020年11月18日

収録曲

1.お願いマーシー
2.全部やれ!
3.ダ・ヴィンチオペラ
4.人間は想い出で出来ている
5.さよならソーロング
6.夢見る回転木馬
7.オートバイ
8.香港の雨傘
9.旅立ちの讃歌
10.チェンジ

超個人的「全体レビュー」

2021年に35周年を迎えるザ・コレクターズ(THE COLLECTORS)の24枚目となるオリジナルアルバム『別世界旅行～A Trip in Any Other World～』。真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)がギターでレコーディングに参加している「お願いマーシー」を含む全10曲を収録。結成35周年にもなるベテランバンドに私の様な者がどうのこうの言う事などおこがましい。ブリティッシュロックを背景にモッズスタイル、ビートロックの日本における元祖とも言われるザ・コレクターズ。今作ではコロナ禍への嘆きを歌った歌や「としまえん」閉園に関しての歌など今年起こった時事ネタもしっかりと盛り込み、ザ・コレクターズ節に昇華している。矢沢永吉への作詞を始め稲垣潤一、小泉今日子、沢田研二、藤井フミヤ、AAA等数々の名だたるミュージシャンに楽曲提供を行なっているボーカル加藤ひさし。ザ・コレクターズに影響を受けたアーティストは数知れず、リスペクトしているアーティストも多くthe pillows、怒髪天、スピッツ、GOING UNDER GROUND、奥田民生、THE BLUE HEARTS等々、名前を上げるだけでもそうそうたるメンツでどういった音楽性なのか字面だけでも音が聴こえて来そうである。どことなく懐かしくなるような哀愁漂うロックサウンド、ブリティッシュロックの影響を大きく感じさせるオルガン等による鍵盤のサウンドが印象的。結成35周年もただの通過点でしかなく、これからまだまだ進化していくバンドというのを感じさせてくれるそんな傑作だ。

超個人的「BEST3」

No.1：1.お願いマーシー

どういった経緯でこのタイトルになったのかは私はわかりませんが、真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)がギターでレコーディングに参加していることからも彼の事を歌っているのでしょう。イントロのギターリフと鍵盤によるサイケな感じですでにやられます。「マーシーもっと　もっとギターを鳴らして」とリスペクトを感じられる曲ですね。

No.2：2.全部やれ!

比較的ゆっくりとした曲が多い今作の中では一番ロックで疾走感のあるRAINBOW +BEATLESといった感じの曲。シンプルな歌詞、シンプルなギターリフ、全体を通してシンプルな曲構成ながら、決して若者には真似出来ないベテランバンドの凄みを感じる1曲です。

No.3：9.旅立ちの讃歌

今作で唯一と言っていいかも知れないピアノによるバラード。ピアノのみによる始まりやサビでのオーケストレーションが素晴らしく、スッと胸に落ちてくる歌詞も良い。「GO NOW 今旅立たなきゃ」と背中を押してくれるそんな哀愁のある曲ですね。