「管理人みなみ」による「超個人的」音楽アプリ　サブスクリプション　配信アルバムレビュー　＃11 浪漫／PEDRO

浪漫／PEDRO

配信開始日：2020年08月25日

収録曲

1.来ないでワールドエンド
2.pistol in my hand
3.浪漫
4.後ろ指さす奴に中指立てる
5.空っぽ人間
6.さよならだけが人生だ
7.乾杯
8.愛してるベイベー
9.WORLD IS PAIN
10.感傷謳歌
11.へなちょこ

超個人的「全体レビュー」

BiSHアユニ・DのソロプロジェクトPEDROによる1年ぶりのセカンドフルアルバム『浪漫』。ポストパンク、ガレージサウンドが魅力だった前作『THUMB SUCKER』に引き続き、ナンバーガールのギタリスト田渕ひさ子が全楽曲に参加している。BiSHというグループの枠を飛び出し、初期衝動の詰まった前作は、勢いのあるガレージサウンドと彼女の独特かつ耳障りのいい声も相まって独特な世界を感じさせていたが、今作にもそれは健在。前作に引き続き全曲作詞なのはもちろん「浪漫」「へなちょこ」の2曲においては初の作曲にも挑戦。「浪漫」ではゆるい感じの脱力系ラップ、「へなちょこ」では青春パンクのような疾走感のあるパンキッシュな曲と幅広く聴かせてくれる。まだベースを始めて1年余りということから考えるとベースボーカルをしている事すら凄いのに、もはや可能性の塊、荒削りではあるものの伸びしろしか感じない。BiSHのファンはもちろん、そうでない方にも聴いてほしい彼女の魅力の詰まった、今後の作品を期待させるような1枚だ。